延州緑化は純粋に庭を愛して止まない者たちの集まるアットホームな会社です

和・洋の垣根を越えた本当にいい庭、お客様が心から喜べる庭を追求しております

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庭師とは、建物を除いた敷地一式の設計・施工・手入れを全てこなせる人をいいます。

庭は造って終りではありません!むしろ、造った後の手入れが重要です。庭に関するどのようなご要望にもお応えできるのは庭師だけです。

化けたカイズカイブキの葉 拡大します
化けたカイズカイブキの葉2 拡大します

カイズカイブキは変なところで切ると、トゲトゲした葉が出てきます。

このトゲトゲした葉を「化ける」とか「先祖返りする」と言いますが、刈り込むと化けやすくなります。化けた葉は放っておくと、どんどん大きく広がってしまうので、見つけたら早めに元から取り除いてやります。

延州緑化では、カイズカイブキのような常緑の針葉樹は「刈り込み剪定」をせずに「透かし剪定」を行います。

常緑の針葉樹は葉の付いている部分で切らないと、新芽が出ずに枯れる事があります。また、刈り込んだりすると、外側に枝が密集し、内側が蒸れたりして病害虫を呼んだり、枯れたりします。

透かし剪定のコツ

透かし剪定には大まかに、大透かし(幹元で枝を切ること)・中透かし(大まかに枝を透かすこと)・小透かし(枝先を細かく透かすこと)がありますが、忌み枝を除く作業が「大透かし」や「中透かし」にあたり、「小透かし」を行うための前提作業だと思ってください。

木は全般的に(枝垂れものを除く)上に伸びて行く力が横に伸びようとする力よりも強いです。「忌み枝」を抜いたら、上芽(立ち芽)を抜いて、横を向いた芽(横芽)を残します。横芽の長さを整えるために途中で切る場合は外芽の上で切ってください。

枝葉は「薄い皿」をイメージして、なるべく「厚み(高さ)」をもたせないようにして剪定します。

枝葉の茂り具合を均一にする場合は、一番薄い所(枯れていない日陰の下枝)を基準にして透かせば良いと思いますが、時期や木の健康状態によって変わるため、慣れるまでは多めに残してやればいいと思います。上は薄く狭く 下は濃く広くが基本ですが、あまり極端に違うと不格好になるので、注意してください。

刈り込む場合は、剪定ばさみなどで、おおまかに形を造り、それから枝先をそろえる程度に優しく刈り込んでやれば良いと思います。(あまり深く刈り込むと葉が「化ける」ので、注意してください!)

余裕があったら、枝葉の濃い部分を透かしてあげれば、更にキレイに見えます。

常緑の針葉樹は刈り込みだけで樹形(大きさ)を維持していくのは難しいので、三年に一回くらいは庭師にチェックをしてもらったほうが良いと思います。

敷石は、園路やアプローチ、テラスになど幅広く利用される工法です。

材料には主に自然石や加工された石などを使い、その組み合わせ次第で無数にレイアウトできます。

大小様々な形の石をバランス良く配置して目地(石と石の隙間)の間隔を均一にし、目地にセメントを用いる場合は石の肩よりも少し下げて均して、最後に石に付いた余分なセメントをキレイに洗って拭いて完了です。大変手間のかかる作業ですが、その美しさに満足していただけると思います。

この敷石には禁忌があり、四つ目地・通し目地・八つ巻き目地など絶対にやってはならない石の配置があります。特に四つ目地は「死に目地」と言って、縁起が悪いから絶対にやってはいけないと師匠から教わったので僕も忠実に守っています。

本物の庭師ならば、縁起の悪い仕事をして、お客様からお金を頂戴するような真似は絶対にしません。

植木職人の命ともいえる道具がハサミです。

 写真の右側にあるのが剪定バサミで、主に親指位の太さまでの枝を切るときにつかいます。

左側にあるのが和バサミで、主に細い枝を鋏むときに使います。

他に、写真にありませんが、太い枝を切るときに使うノコギリがあり、剪定バサミ・和バサミ・ノコギリの三つをまとめて腰道具と呼びます。

「職人が使うハサミなんだから高価なんでしょ?」と、よく聞かれますが、僕(和徳)はホームセンターで普通に売っている岡恒(オカツネ)というメーカーのハサミを使っています。

千円以下の安いハサミは論外にして、新品のハサミは良く切れ、長く使うためには日頃のメンテナンスが重要になります。(ちなみに写真は僕のハサミです・・・錆びがイッパイついてます)

下の写真はマサのハサミの写真ですが、僕はこんなにハサミをキレイに使う職人を見たことがありません。

マサ曰く、「ハサミは汚したら拭いて、マメに錆び止めを塗り、切れなくなったら仕上げ砥石で丹念に研ぐ!」だそうです。

刃だけでなく全体をピカピカにするなんて・・・僕には真似できません。

大事に扱えば10年以上使えます。切り口がキレイだと、木も痛がらないんじゃないかなと思います。

庭を歩く際に足元を汚さないよう、下草などを傷めないように設けられた簡単な通路です。

自然石だけでなく加工された石も良く使われ、最近では枕木や、コンクリート製の平板なども使われ、和風の庭だけでなく洋風の庭にもアレンジできます。

飛び石の打ち方には、千鳥・雁行・二三連打ち・・・などがありますが、千利休が「渡り6分に景4分」(歩きやすさが6割で、景観的美しさが4割)と言ったように、歩きやすさを主に考えてデザインします。

チリ(高さ)や石の間隔には諸説あり、一概には言えませんが、たとえば間隔は10cmが美しいと言われても、大きい石と小さい石の場合では歩いた時のリズムが違ってくるので、良く吟味する必要があります。

木によってハサミ方が異なり、地方や会社、職人によっても仕上りが違うのが剪定です。

しかし、どんなに仕上りが違っても基本は一緒で、共通したハサミ方があります。それは忌み枝(やご、胴吹き、徒長枝、懐枝、からみ枝、立枝、下がり枝、戻り枝、重なり枝・・・)を取り除くことです。忌み枝を取り除いてから、枝葉の茂り具合を調整し、枝先を整えてやります。

これだけで充分キレイに仕上がると思います。姿形を人間本位にイメージして、不自然に切ったり、ヒモで引っ張ったりするのはお勧めしません。

木が自然に伸びたいと思う方向に伸ばしてやる・木に逆らわない(造ろうとしない)!がコツです。そして他の人の仕事と、自分の仕事を比較して見ていると上手になると思います。

樹木や草花を植えることで、生垣のように列植したり、何本か組み合わせて自然風にしたりと、和洋問わず庭を構成する上でとても重要な役割を占めています。

庭木を植える場合、一般的に枝葉の良く茂った面を正面にして幹を真っすぐにして植えますが、自然風な植栽をする場合は根元の曲がり具合を生かし、あえて斜めにして植えたりします。そうすると納まり具合が全然違います。「山野に自生しているように植える!」が社長の教えです。 

木を植える方法に水極めや突き極めがあり、どちらの方法が良いかは一概に言えませんが、僕の経験上、突き極めの方が根付きやすいと思います。一度に沢山の土を戻さずに、少しずつ丁寧に突き固めて、植え終わってから溢れる位に水をかけるのが良いです。

水が引けると土が減るので、そのときに減った分の土を補充します。水をかけながら土をいじる(こねる)と乾いた時に固く締まり過ぎて、根が苦しそうなので僕はやりません。

倒れないようにと深植え(元の根鉢の上に3センチ以上、土をかけること)にするのは厳禁です。支柱を設ければ倒れません。

生垣や列植は別として、植栽は生け花の「真・副・体」と同じように不等辺三角形を基本にしています。位置と高さを不等辺三角形になるように配置すると自然風になり、美しく表現できます。これは植栽に限らず、石組みなどにも通じます。

植物は動物のように声を発したり、自由に動き回ることができないので、殊更に気遣う必要があります。日陰を好む植物を日向に植えたり、温かい地域に自生している植物を秋田のような寒い地域に植えたりするのは感心できません。適地・適木が極めて重要です。

水やりも最初の一年はこまめにしたほうが良いですが、やり過ぎは禁物です。晩秋〜冬期間は休眠期になるし、水が凍ってしまうので必要ありません。

和風・洋風・オリエンタル・ビオトープ・観賞型・多目的型など、様々なスタイルの庭を造らせて頂きましたが、当社の造る庭に同じものは一つもありません。お客様のご希望や立地条件なども違うし、なによりも当社の手掛けた庭は、一つ一つが作品であり宝物だと考えるからです。
お客様にとっても、子々孫々と受け継がれ愛されるような、価値のある庭を目指して造ってまいりたいと思います。

庭工事完了

建築や、土木の構造物では図面通りが最上の仕事ですが、造園は違います。樹木や、石のような自然素材には同じ物が無いですし、位置や角度、高さを少し変えるだけで、趣がガラリと変わります。図面に囚われ過ぎては良い庭は造れません。図面に描ききれないものを如何に表すかが、本物の技術です。

確かな信念と美意識を持って仕事をしていれば本物になれるし、本物と呼ばれる仕事ができれば必ずリバイバル(復活・再生・復興)される。だから本物になりなさい!

社長の言葉ですが、僕はこれを座右の銘にしています。

写真は中国の豫園です。1577年頃に造営されてから、持ち主が変わり荒れ果てていたものを1950年代に中国政府が改修整備して今日に至るそうです。豫園は本物ゆえにリバイバルされたのではないでしょうか?

職人の心構えです。キレイと早いを両立させるのは、とても困難です。

どんなにキレイな仕事をしても、時間が掛かり過ぎたら素人さんと変わりありません。また、いかに早く仕事をこなしても、雑な仕事をすればお客様に喜んでもらう事はできません。

「拙速は巧遅に勝る」といいますが、それは人並みにキレイな仕事ができるようになった人が、次に目指すべき境地なのであって、未熟者が最初から速さばかりを追い求めるのは間違いだと思います。

どちらか一方に偏らず、両方極めてこそ本物の職人だと思います。